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ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

松浦理英子ゼミ

5/1に第一回の授業があった。
「たけくらべ」を精読しつつ「小説を書く」ことについて考えるゼミ。
松浦さんの小説は「ナチュラル・ウーマン」しか読んだことがなくて、好き嫌い以前にぼくの芸風と接点があまりないと思っていて読んでいないのだけれど、文語で書かれた「たけくらべ」がテキストになっているということは、「読む/書くという行為がいかに自明でないかということを認識しなさい」「これからあなたたちが書こうとしている文も、あくまで言文一致体という名の文語なのですよ」という話かなと思って、頭ではわかっているものの、今回の精読を通して自らにその課題を改めて突きつけておこうという気になったので受講することにした。

で、1回目は作品の解説で、いろいろ例を挙げて、予想通り「口語といっても文語」という話などを聞いた。樋口一葉が唯一書いた言文一致体の小説は、非常に窮屈そうに書いていて、文語で書いている方がいきいきしているという話をしていたが、どちらかというと、文語の方が現代人にとってはルールであることが感じられやすく、口語の方が「まさに内面から出た、自由なスタイル」というイメージで捉えられがちなのに、むしろ逆なんだろうなと思った。

文末辞の話もしていたが、「だ」「である」「です」「ます」を現代の作家は回避しているという話をしていて、ぼくとしては当然「話者の中性化」をどうやって成立させるかに関しての話なども参考に聞きたかったのだけれど、この点に関しては深く追求されることはなかった。

次回からは、当てて訳していくらしいので、予習することにする。松浦さんの訳したのも読んでおかないと、ちゃんと訳せないし。