ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

脳天大神

金峯山寺の下に、脳天大神という、いかにも何かありそうな神社があります。ごく最近(戦後)にできた神社なのですが、受験生の神様だそうです。なぜなら脳天だから。新しい神社のいいところは、比喩を仲介しない、ダイレクトなご利益が保証されているところです。たとえば何とか天満宮とかは、道真公が祭られていますが、道真・イズ・ワイズ、ソー・ユー・キャン・パス・エニー・イグザミネイションということで、祭られている人の属性から、現代のご利益へ翻訳していくという形を取らざるを得ず、なんでそこにご利益を本気で見出せるのか不思議で仕方ないのですが、現代の場合は、御利益から作り始めるので、曖昧なところは何もありません。恥ずかしくなるくらい直截的。問題は歴史がないので説得力があまり感じられないところかな…なんか、戦後に、脳天が割れていた大蛇(っていっても2メートルくらい)を葬ったのだけれど、実は生きていたとかそういうのが縁起みたいです。まあ、脳が特別な器官であるという考え方自体、たいへんモダンですよね。

また、ゆで卵に名前を書いて念じるらしいですが、ぼくは、ゆで卵が好きすぎて、念じるまえに食べてしまうので無理でしょう。