ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

うどん共和国、香川県に上陸!

ゴールデンなウィークですが、「旅行とかしないとヤバイ」と、半ば強迫観念に駆られて家を飛び出したのが4/30の朝で、まず着いたのは高松。
高松から船ですぐの女木島、通称鬼ヶ島に行って鬼たちを精神的にボコボコにしようかと思ったが(体力に自信がないため、口論に持ち込もうという寸法)、残念ながら船が出るのが2時間後…「21世紀の鬼退治は一筋縄ではいかんものじゃのう…」と思いながら、とりあえず、時間の許す限りうどんを食べるしかないかなぁ…ということで、高松タウンを歩き回りました、日曜にやってる店が少なかったのですが、とりあえず3店。

▲まず「ばん家」。特に有名だったりするのではないのですが、日曜の早朝から店を開けているというお客様本位の姿勢は最大限評価したいところです。ただ…「セルフのうどん」というキャッチはいかがなものでしょうか?たしかにセルフうどんは楽しくていいのですが、サービスしないことをウリにするのはいかがなものかと思います。店の人は「すみません…セルフなんですよ…」みたいな申し訳なさそうな顔をし、客は「いやいや、好きなものを気軽に見て選べるからむしろ歓迎!」そして、店の人は「そうですか…すみません…じゃあ、もうしばらくこのセルフ方式を続けさせていただきます」と、そういうやりとりが行われるべきだと思うのです。

▲ここ、味は花まるより若干おいしい程度ですが、値段が激安で、かつ具が面白い。これがネイティブのうどんのやり方なんでしょうか?高野豆腐の天ぷらがありました。油揚げを極端にジューシーにした感じで、東京でも食べたいと思いました。

次は、るるぶに載っていたので味は保証付き(舌に自信がないため、メディアに簡単に踊らされるのです!)の「うどん棒」です。

▲ここのうどんは細麺で、太麺好きのココロ社としては「おいおい季節はずれのアメリカンジョークはやめてくれよ…」と独りごちたくなるのところですが、ここのうどんは細さからは想像できないコシがあってびっくりです!しかもすごく自然なコシ。

2店回った時点で、船の時間まであと30分…ということで、待ち時間をつぶすために待合室でもう一杯!

▲写真は明るいところで撮ったので、上の2つよりおいしそうに見えますが、久しぶりに学食のうどんを思いだしました。満腹っていうこともあり、きつかった…なんかつゆが関西風という逃げ口上も許さない薄さ。水の素材感を大切にしたんだろうと思います。

鬼が島(女木島)

高松港から船で20分の距離にある女木島、大正時代に人工の洞窟が見つかった頃から「ザッツ鬼ヶ島」ということになって、先住民の意図はどこかに行ってしまい、この通り、鬼ヶ島のイメージ作りに余念がない。先住民=今の冬眠の子孫と仮定するならば、先祖を鬼呼ばわりということになりますが…まあそこらへんは本人たちがそう言っているのだからいいのでしょう!先祖がうだつのあがらないサラリーマンであるよりは、立派な鬼の方がなんぼか自慢になりますさかいに!
この島、小さな島で、観光地はほぼ洞窟のみ。島に着くやいなや、洞窟行きのバスに乗ります。10分ほど乗ると島の頂上に到着。

▲バスの乗車券と洞窟の入場券が別売りのため、客の間でほんのりと不信感が芽生えるのですが、そんなケチくさい気持ちを一掃するような本物っぽい入り口!

▲中はひんやりしています。ほとんど何もない状態で見つかったのですが、観光地化されるにあたってポジティブな誤読が行われ「この部屋に財宝を隠していた」「人をさらってこの部屋に閉じこめていました」などの解説&人形で説得されてしまいます。いや、されないか。

▲中には「ここに手を入れてください」とかもある…和モノだけで引っ張れよと思いつつ、秘宝館みたいでウキウキ。あと、解説のおばちゃんのダブル懐中電灯が何とも頼もしい…

▲中で石仏も見つかっているので、鬼というより、落武者が城でも作ってたんでしょうかね。

▲そんな感じで、15分くらいで説明は終了。洞窟を出たら、玄武岩でできた柱状節理っていうのがあります。よく知らないのですが、自然の力ってすごいなぁ…と思いました。結晶って妙に幾何学的だし、「自然isいいかげん」という先入観を持って物事を見ちゃうぼくとしてはびっくりしてしまいます。

こんぴらさん

鬼ヶ島で期待通りの心地よいガッカリ感に包まれながら、次の行き先どうしよう…と思って、るるぶをめくったら、一言にまとめると「こんぴらさんに行かないとヤバイ」というような意味のことが書いてあったので「そっか、やばいのか」と思い、行ってきました。
奥の院までは1400段くらいあるのですが、なかなかしんどかった。あと、例によって若アベックの写真撮り係になりました。若アベックは、写真の写りっぷりを見て確認するとき、微妙な間があって「あ…ありがとうございました!」って言ってたので、ちょとゴメンと思ったよ…

▲幸せの黄色いお守りを絶賛販売中。庶民的なのはいいとしても、こういう方向性はいかがなものかと思います。こういうのが何十年もたって文化とか呼ばれたらなんか違和感…「国家神道が地元ではぐくまれた神道を台無しにした」というのは事実だけど、トップダウンの宗教に対置する庶民の信仰がこういうものだったら、擁護しようという気がおこらないなぁ…

▲いつも寺社めぐりするときは、「近代でどのような変化を蒙ったのか」という点に注目してしまうのですが、こんぴらさんも然り。無理矢理伊勢神宮の遙拝所を作らされておりました。たたずまいが自然なのが困ったところです。おかげ参りでおなじみの伊勢神宮は、そのまま国家神道の頂点に立つことになったので、庶民信仰とのズレがあんまり目立たないですが、こんぴらさんは明治期以降、どう変わったのかなぁ…と思ったので調べてみようと思います。