ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

ニューウェイブ系の12インチトラック集が濫造されている件について

四六時中"Hi-Tech Jazz"がかかっている印象の、そして美人だが怒ったら怖そうな店員がいることでおなじみの渋谷のユニオンで「ちょwww」と思ったレコードが2枚。

▲レーベルデザインがMoodymannと、DJ HarveyのBlack Cock…一見すると新譜?と思ったがそんなわけはない。それぞれの元ネタを収録したブートでした。しかも同一人物の仕業。前者は、"Music People"の元ネタが入っていて、後者はBlack Cockにリエディットしたのが収録されてたらしい(持ってないけど)Tony Sylverster"Cosmic Lady"が入ってる。まったく、どこのレコード大好きっ子が作ったのやら…元ネタにさかのぼらなくていいので、素直にBlack Cockのブートを作ってほしいと思いました。

▲あと、Talking HeadsとかYelloとか最近勝手に濫造されているニューウェイブ系の12インチトラック集ですが、最近出たのはソフトなセル。今聞いてもいい感じです。ここで試聴できますが、4曲目の"Seedy Films"とか、なんかディスコを模してるけど変態っぽさはどうにも隠しようがなくて、濃い汁が出てます。
そういやこの前、Cureの12インチトラック集も出ていたけど、さすがに煮ても焼いても食えへんかったわ…同じ業者が作ってるんだろうけど、空気読んでるんだか読んでないんだかわからん。次はTom Tom Clubの12インチトラックを一網打尽にしていただきたいと思いました。まっとうな音楽ファンにも売れると思う。

「格差」って言い飽きた

その昔(20年くらい前)、左翼っぽい人たちの間では、貧富の差トークはあいさつ代わりだったように思います。「いよいよ貧富の差が広がってきたねぇ…」的な言い回しがよく聞かれたものですが、実際のところは一億総中流だった。なんで「貧富の差」を強調したいかというと、それはもちろん、階級闘争の前提だからです。二言目には貧富の差。「今こそ蜂起せなあかん」と言いたかったわけですが、あれからずいぶん経って、やっとこさリアルに格差社会キタコレ!なわけですが、もう東ドイツもソビエト連邦もないのに貧富の差とか言われても、左翼っぽい人にしてみれば、今さらどうリアクションしていいかわかんないだろうな…似たような件で、核戦争も同じだと思う。核戦争が今さら起きたとしても、すでにいろいろ言い過ぎて、何も言葉が出ません。