鉈彫りについて、「鉈彫りは、東国武士の荒々しさが表現され…」などの記述が散見されるが、ほんまかいなと思う。まだアニミズムに由来するとかの方が説得力がある。鉈彫りされた仏の表面がザラザラしているという荒々しさと、武力を持った武士の荒々しさとはあんまり関係ない気がするんだけど…たとえばそれは、「青くさい青年が描く絵は青い色のものが多い」というのと同じくらい説得力がない。比喩に使われてしまってるような文化史は一掃した方がいいと思うのだけれど…これについては、考えがまとまったらまた詳しく書くかもしれない。