ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

今週、「東京文化財ウィーク」が地味に盛り上がり中

地味な記事で申し訳ないので、今日は通常よりも腰を低めにして書かせていただきます。
みなさん、今週は何の週かご存じ…ないですよね。くだらないクイズ、大変失礼いたしました。11/3〜11まで、「東京文化財ウィーク」という地味なお祭りがあって、東京中の文化財が人知れず一斉に公開されて、体の奥からごく微量のアドレナリンが放出されている感じなのです。
簡単に言うと、この裏返しになっている旗みたいな感じなので、大々的にはオススメしませんが、これから見どころをこっそり紹介させていただきますので、お忙しいところ大変申し訳ありませんが、お目通しいただけると幸甚です。

無料のガイドブックが、地味ながら東京案内の最良のガイドになっています

期間中は、教育委員会作成のガイドが配布されるのですが、こんな素晴らしいものがタダでもらえるなんて、と、密かに震えてしまうほどです。

このように、都内の文化財を一網打尽にできるナイスなガイドなのですが、ほとんどの施設は、期間をすぎても開催されているため、これを手に入れたら、一年中楽しめます。できれば入手していただければと思います。オンラインですと、ここにpdfがあります。活用法としては「用事ができたら、その近くをこのガイドで探して立ち寄る」という使い方がよいかと思います。図々しく、使い方に口出しなどして申し訳ありません…

単に文化財を見るだけでなく、普段入れないところにも入れて面白いかもしれません

今年は、練馬区の尾崎遺跡に行ってきました。小学校の建設中に掘り出された遺跡の展示がされています。さほど珍しいものはないのですが、興味深いです。小学校の中の展示室って、いきなり訪問したらこのご時勢ですから不審者扱いですが、今週は逮捕されないので安心です。



▲このそっけない部屋の感じ…懐かしさが地味に爆発しますね。



▲「百聞は一見にしかず」といいますが、須恵器と土師器の違いがまるわかり…ですが、もう受験を終えている方にはあんまり意味ないですね。申し訳ありません。



▲今回、こっそり感激したのは、打製石斧を微妙に磨いている珍しい石斧です。たぶん、誰かが「もしかして…これ磨いたらよくね?」と思って磨いてみたんでしょうね。で、それが見つかって、みんなに「ダッサ〜!何その丸っこい石斧www」と馬鹿にされて、「べ、別に、これを使おうと思ったわけじゃないんだからね!」と、慌てて土に埋めてしまったのかもしれません。もしここで「それすごいやん!」という話になったら、一気に磨製石斧に移行し、武蔵国から最初の統一国家が…とかなっていたかもしれません…ということで、残念なドラマを想像してしまって申し訳ありません。

マイナー文化財ならではの味わいがあります

たとえば、聖蹟桜ヶ丘にある小野神社では、11/11に随身像の公開がされます。ぼくは去年行ってきたのですが、わりと面白かったです。



▲写真撮影はできなかったのですが、この中にあります。
随身というのは、神社の門の左右に入ってる護衛の人なんですが、この髄身像、片一方が鎌倉末期、もう片方が江戸初期に作られたのですが、その違いを比較してみると面白いです。三百年の時を経て相棒を作ってもらえるなんて…ロマンチック…じゃないですか?一人で興奮してすみません。



▲門のところには最新の髄身像がありますが、昔のと比べて、「ちょっとこれは拡大解釈にもほどがある…なんという政治家顔!そして、なんという負け腹!っていうかピザのない時代からピザ的な感じ!あと、左手、骨折してる?がんばりやさんだなぁー」とか思いを巡らせるのも楽しい…楽しくないですか?すみません…


お時間のある方は、11/7にニコライ堂の内部公開がされますので、それは万人におすすめできるんじゃないでしょうか。…あ、平日をおすすめしてしまって申し訳ありません…


そんなわけで、今回はお目汚し失礼いたしました。
次回はもうちょっとキャッチーな記事を書くので見捨てないでいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。