ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

お願いだから…ゆとり教育をやめないで!

NHKの「ダーウィンが来た!」が、今一番ホットな番組であることに異論はないと思います…が、ちょっと気になるのは、番組に登場するキャラクターのヒゲじいの馬鹿さ加減。何も知らなくて質問ばかりするウザイ爺です。普通、こういった番組は、呆けた子供が「女の子にカンチョーしたら、先生に超しばかれたんだけど、なぜ?」などと質問したら、学者風の年寄りが「坊ちゃん、女の子の体というのはね…」と教えてくれるものなのに逆ジャン!と思うわけですが、冷静に考えると、ヒゲじいって俺のことジャン!なぜなら、最新の学説については、むしろ若者の方が詳しいからです。


たとえば、生き物という分野でも、ぼくが子供のころに習ったことは、最新の学説ではウソっぽい感じになっていたりします。恐竜は、自然淘汰されて絶滅した、という話を習ったのですが、今は隕石が落ちてきたという説が主流になっています。恐竜図鑑の絵はみんな茶色でしたが、今は「は虫類の先祖だから」ということで、カラフルですよね。
つまりは「昔の知識は更新されていくので、年を取ったからといって知識が増えるわけではない」という話で、ヒゲじいはまさに我々の姿。かつて「クイズ 年の差なんて!」*1という番組があって、アダルトチームがヤングチームに得意気に七輪の使い道などを教えており、当時ヤングチーム側だったぼくは「そんな知識いらねーよ」*2と思っていたのですが、自分がアダルトチーム(=役立たず)になる日がやってくるとは夢にも思わんかったわ…


そこで、ゆとり教育の話。ゆとり教育を叩く大人がいるのですが、そういう人の気持ちがわからない。「あなた、どんだけスキルフルなんですか?」と問いたいです。年金の受給の可能性がほぼ消滅した今、老いぼれはもう首をくくるしかない。ただの能なしですからね。エリートサラリーマンは綿のフワフワしたのがついたロープでソフトに、そうでないサラリーマンは麻の引っ越し用のロープでハードにあの世へお引っ越し…となるわけですが、よっぽど成功した人以外は旅立ちの時が50歳くらいまでにやってくると予想されます。なんとかして生き残りたいと思うのですが、やはり他の世代に対してのアドバンテージがほしいわけです。たとえばリストラする人を決める会議だと…

部長:誰の首を切りたい?
課長:いやぁ…Aくんなんてどうですかね。
部長:Aくんはまだ若いよ。年齢からするとココロ社くんとかはもう終わってるんじゃないの?
課長:いや…たしかに彼は老いぼれてはいますが…ゆとり世代じゃないですから!
部長:ゆとりじゃないのか!じゃあ、けっこう仕事できるんだな…置いとくか。


と、こういうやりとりを期待したい。なので、ゆとり教育を見直すなんてとんでもない話です。円周率は3であり、この世に割り切れない数は存在しないのです。18歳以下の子供に無理数の存在を教えた者は、縛って海にドボンして、タコの餌にしてしまい、アダルトチームの保身を図っていきましょう!

*1:ヤングチームとアダルトチームがお互いの中で盛り上がっている事柄について問題を出し合ってキャッキャする番組

*2:しかし、その後に七輪はスーサイドの道具として装いも新たに生まれ変わり、今やむしろヤングチームの流行アイテムとなった