ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

東京「下町」ツアー

先週は下町ツアーだったので、今回はちょっと違う形にしようかと思い、友達に提案したのだが、秋葉原→親子丼の店→市ヶ谷の釣り掘→盆栽美術館→LaQuaを提案するも一蹴される。よく考えてみると、今回の連れは男なので、もうちょっとワイルドなテイストがほしい、ということで、以下の道筋に。

雷門
またしても雷門。行く気は全然ないのに、コースの途中に通過せざるを得ない場所にあるのがこのどうでもいい観光名所。当然スルー。
吉原弁財天
吉原って、今でも少しは遊郭の雰囲気とか残しているのだろうか?と思い、とりあえず弁財天へ。関東大震災で死んだ遊女たちの祈念碑があって、狭い敷地には花がたくさん植えられている。
桜鍋の店「中江」
弁財天から吉原の中心を通って(ちなみに風情なし。しつこい客引きあり。)、吉原の入口あたりにある。12時半ごろ着いたけど、すでに長蛇の列。友達に「いやーこの店は江戸時代からあって、この店に馬を売って、そのお金で吉原で遊んだ人もいたらしいよ。やっぱり並ぶよね。こういう店は。」とか何とか言いながら小一時間ほど並ぶ。で、順番が回ってきそう!さあ、桜鍋に馬刺し、と思ったら...
天ぷらの店「伊勢屋」
実は「中江」は、行列のできていない隣の店であることが判明。つまり、我々は天ぷらの店に小一時間並んでいたということになる。ちなみに中江はガラガラ。とりあえず並んだから、と、舌打ちしながら天丼を注文すると、すごいボリューム&おいしそう。江戸前アナゴの天ぷらがさすがにおいしい。「いやー並んだ甲斐があったよねー」と、あたかも最初から天丼を食べたかったかのような気持ちになる。上の写真で隣の店との位置関係を参照のこと。
今度こそ、桜鍋の店「中江」
とはいえ、本懐を遂げたいので、伊勢屋を出るや否や隣の中江へ。伊勢屋の行列の人たちは「?」と思ったに違いない。冷静に考えると、ニッチ産業である馬肉の店に行列なんてできるはずはない。桜鍋と馬刺し、馬スジの煮込みを食べる。馬刺しは分厚くて臭みがないので、ショウガをつけずに味わう。かなりおなかいっぱいだったけど満足。
山谷
次の目的地、山谷へ、タクシーで。スラムにタクシーで行くという、気分悪い組み合わせだが、ランチでいろいろ消耗してしまったのでしょうがない。大阪の釜ヶ崎には何回かボランティアというか何というかで行ったことはあるのだけれど、山谷は初めて。しかし、本当にさびれていて、文化も何もない。死ぬほど安い屋台や、路上でテレビのリモコンなどを売っている路上販売などが釜ヶ崎にはあったが、そういうのもない。あるのは安すぎる宿(一泊2000円程度)くらい。炊き出しに長蛇の列ができており、さっき天丼のために並んでいたのを思い出す。こういうところに単なる観光として行くと良心が痛むので、次に行くとしたら炊き出しを手伝うなどの形で行きたい。
二十世紀浴場
だいたいどこか行くときには途中で風呂を挟むが、今回は山谷のど真ん中、大正時代からやってる銭湯に入る。いたって普通のクラシカル銭湯。人種も浅草の蛇骨湯とそう変わらないので、へぇーと思う。

ということで、今回は観光ガイドに載っていない地域を歩き回ったのでたくさん道に迷って大変だった。