ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

サーフィンに興味のない文化系のオッサンにとっても、茅ヶ崎の海辺は面白い

東京の西の方に住んでいるのだが、「可及的速やかに海を見たい」と思った場合、どこに行くのが一番よいのかを模索中である。いくつか候補があるのだが、そういえば、江ノ島や三浦半島には行ったことがあるが、茅ヶ崎に行ったことがなかったということに気づ…

千葉・佐倉のチューリップ祭りに行って、「チューリップが好き」と言いにくい謎について考えた

大人になると、チューリップが好きな人も、堂々と「チューリップが好きです」と言えなくなってくる。 内心、チューリップが大好き、死んだら棺桶の中をチューリップで満たしてほしい、と願っている人でもそうだろう。 亡くなったあとも、菊に囲まれ棺に収め…

東京・府中の巨大パラボラアンテナを見納めてから偉人の墓参りをキメる

東京都の建造物で都民を励まし続ける存在といえば東京タワーであるが、東京都民でありながら東京都になじめないアンダーグラウンド都民にとって、あれはまだまだ赤すぎる。 われわれアングラ都民(共犯に仕立てあげてしまい、申し訳ない……)を励ましつづけて…

花キャベツのがんばりも見てあげてください

東京の桜が満開との報道があったが、そのとき実際に都内で見かけた桜はまだ五分咲きほどだった。 開花宣言のときもそうだが、早めに咲く靖国神社にある桜が標本木になっているから実感とずれてしまう。靖国神社の桜が都内の他の桜より早く開花しているように…

小田急多摩線の終着駅、唐木田の最果て感が最高

東京在住の人でも、「唐木田」という文字列を見たことがない人もいるだろう。小田急線を使っている人は、「唐木田行き」という文字列を見たことがあるかもしれないけれども、そういうのはいいから小田原行きを増やしてくれと思うだけかもしれず、ましてや降…

グリーンプラザ新宿は、わたしにとっての宇宙船だった

新宿にグリーンプラザというカプセルホテルがあり、何度か泊まったのだけど、残念ながら16年の年末で閉館となってしまった。 建て替えではなく、事業が終了するようなのだが、繁華街に隣接していて土地の価値は高いとみえ、間髪を置かずに取り壊しが始まっ…

「愚痴なんだけど」などと前置きして話す人の思考回路が謎

不適切であることを自覚しているとアピールしながら不適切な発言をする不思議な種族がいる。「これ愚痴なんだけど」「100%偏見で言っちゃうけど」などと前置きしながら存分に不適切発言を垂れ流す場合と、好きなだけ不適切発言をしてから正気にかえって…

写真はもう著作物ではないのだろうか

無料なら絶賛されるが、売るとこき下ろされる写真たち 少し前に、インターネットの安達祐実さんのギャラリーの写真がすばらしいと話題になった。アクセスが集中していたが、そういえば、安達祐実さん、同じようなタッチの写真集を出していたような気がする………

おいしくもまずくもない店の見分け方

記事のタイトルをご覧になったあなたは、「おいしい店の見分け方ならともかく、おいしくもまずくもない店を見分けてどうするんだ?ド変態とちゃうか」と思ったことだろう。ド変態とのご指摘については残念ながら反論できる材料を持っていないのだが、おいし…

スーパーのお寿司でも専用のステージを与えれば魂のレベルが上がる

そこそこ残業し、仕事を終えて立ち寄ったスーパーマーケットでわれわれを待ち受けているものといえば、半額のお寿司。定時であがった場合に待ち受けているのは10%オフのお寿司であり、そこそこを超える時間帯まで労働力を販売してしまった場合は、お寿司…

男の座りションは、快適な便座からしか始まらない

残念ながら、女の人から夫の愚痴のようなものを聞かされることが多い。 わたしは抜群の忍耐力を備えているし、しかも話を聞いているふりがうまいからだ。 わたしの知るかぎり、愚痴子は夫の愚痴と仕事の愚痴を交互にmixするDJ的な存在なのだが、どちらの愚痴…

電子音楽を中心に、2016年に聴いた音楽、ベスト10曲

去年は定額制で聴き放題のサービスが躍進したが、その一方で、聴き放題にすらお金を払わないクレバーな消費者も少なくない。Apple Musicの網羅度は素晴らしいと思うけれど、自由に聴けないので個別に買ってしまう。知人がiPhoneでYoutubeを開いて、Bluetooth…

世界共通製品に日本語の説明がないと、日本はもうダメだと思ってしまう症候群

先日、PC用のグラフィックボードを買った。先日発売になった、"Battlefield 1"を遊びたい、いや、体験したい、という気持ちになったのと、"Fallout 4"のPC版がお手頃価格になっていたからだった。前者は、第一次世界大戦をモチーフにした一人称のシュー…

『シン・ゴジラ』のどこが抜群に面白かったか、わたしの脳内の動きを検証する

※今回に限らず、このブログはいわゆる「ネタバレ」の宝庫です。このブログは、ネタバレに負けない強靭な精神の育成のための専門サイトですので、ご了承のうえ、ともに切磋琢磨できればと思っております。 『シン・ゴジラ』のリアリティ 『シン・ゴジラ』の何…

上にぎり寿司と小ラーメンを同時に食べた私の脳内に何が起こったか

東京のはずれの何もなさそうなところを歩いて自分なりに楽しめる場所を探すのが好きだ。 地味なので誰も誘えず、記事にすることもできないことが多いのだけど。 先日も、郊外の街道沿いに歩いていておもしろそうな店を見つけた。いつもは発見と入店がほぼ同…

性格の暗い人には除湿機がおすすめ

気づいたら生まれてずいぶん時が経っていた。物心ついたときから性格が暗かったが、きっと大人になると明るくなるだろうと楽観していた。しかし、「性格の明るい人物を装う術」や「暗いなりに人生を楽しく過ごす術」に長けただけで、もとからの性格の暗さは…

キーボード掃除に使う、キーを引き抜く器具の中毒性について

キーボード掃除の研究家のココロ社です。いま家で使っているキーボードはダイヤテック社のFILCOというブランドのもので、エンジニアの人がよく使っていて、さすがエンジニアの人が使っているキーボードは、見た目はかっこよさ控えめでも打ちやすさと頑丈さは…

博多近くの猫の島「相島」は、猫以外もすばらしい穴場アイランドだった

離島研究家のココロ社です。博多といえば大都会で、旅行者にとってみると観光というよりもターミナルのイメージが強いけれど、すぐ近くに海の果てを思わせる人の少ない離島にアクセスできてしまうことは意外に知られていないようだ。昨年の話だが、相島(あ…

やめられないエターナル合法ドラッグ、その名は仁丹

くだらない思いつきによって常に意識が混濁している。たとえば、ストックホルムの在住の人々はストックホルム症候群のことをどう思っているのかに想いを馳せてしまう。馳せられた人たちもいい迷惑だが、わたしがもし、"I'm come from Stockholm."と言われた…

誰が「不謹慎」と言っていたのか

いまや、不謹慎だから自粛しろという(一言でまとめると「粛清」なのだが)自粛ムードは、自粛を要求する人だけの力では非力すぎて到底醸成できなくなってきており、自粛ムード反対派に支えられないとたちまち消えてしまう。 自由を望んでいる人たちによって…

クジラの死体に振られた日

クジラの死骸ハンターことココロ社です。土曜日は仕事で22時まで働いた。翌日起きたのは8時で、まだ雨が降っていたので、11時くらいには晴れているかなと思って長めの二度寝をキメようとしたが眠れない。二度寝が寝苦しいという意味不明な状況の中で、i…

建国記念日をバレンタインデーにしてほしい

ココロ社の正論大爆発コーナー、今回は建国記念日の話。 もうすぐ建国記念日である。祝日のわりには、待ちに待ったという気分にならないところが愛くるしい祝日。 この寒さのなかに祝日があっても、家で着る毛布にくるまっているうちに終わるだけだしなァ………

5000曲以上から選んだ、2015年に最高だと思った曲10選

ココロ社です。2016年になったので、2015年によく聴いた曲10選について書こうと思います。 2015年は2016年になってから振り返りたい こういうのはなぜか2015年中に載せるならわしになっているけれど、読むたび、12月はどうしたの?という気持ちになる。1…

その昔、『一杯のかけそば』というマッドな童話があった

ココロ社です。 今回は、元号が昭和から平成に変わったころの話。 あのとき、『一杯のかけそば』という童話が空前のブームになっていた。 話のあらすじはこうだ。 ある年の大晦日、子供二人連れの母親がそば屋を訪れ、お金がないがどうしても食べたいと、一…

事実上のストロベリー・スイッチブレイドのセカンドアルバムが今になってリリースされておりました……の巻

ストロベリー・スイッチブレイドの最初にして最後のアルバムが出たのは1985年のことで、あれから30年も経つ。 イギリスや日本のヒット・チャートを席巻した"Since Yesterday"(邦題は『ふたりのイエスタディ』)に代表されるように、ネオ・アコーステ…

秋芳洞&秋吉台が、今もなお国内屈指の奇景であることを、多めの写真と面倒なエッセイでお知らせしたい

ココロ社です。 今回はちょっと前に行ってきた秋芳洞featuring秋吉台(本当は逆だろうけれど)の話です。平均的な人間が一生のうちに見る鍾乳洞の数は1.2パイくらいだと思うのだけれど、すでに奥多摩や石垣島の鍾乳洞を見、岩屋観音窟のような小粒なアイ…

辛すぎず、いろんな香りがする「スーパーマイルド五香ラー油」を自作し、辛さ一辺倒の世界から脱出する

ココロ社のクッキングコーナーの続き。 今回からは「店では食べられないものを家で作る」ことに特化した記事を書いていきたいと思っている(ので、レシピを確立するのにすごい手間がかかっていてつらい)。市販されているラー油はせいぜい50ccの小さな瓶…

通称「日本一美しい橋」の角島大橋を、あえて徒歩で渡って島を一周した

ココロ社です。久しぶりの更新で緊張しちゃう……。7月の話。山口近辺に行くことがあって、話題の角島大橋に行ってみるのはどうだろうと思って調べてみると、おなじ山口の人が「沖縄みたい!」という感想を書いているのを見かけた。そんな近いところに喩えて…

仏様がダンスする。毎年4月14日に奈良・当麻寺で行われる奇祭「練供養」の一部始終

せっかく春になったのだから、仏像が歩いているところを見たい―人間として、ごく自然な気持ちである。 仏像は立っているだけではなんだか物足りない気がするし、漠然と物足りなさを感じているうちに、それが、立ちつくしているだけで、この人は本当にわたし…

ムービー広告には、あらかじめ失敗する仕組みが内蔵されている

今回は広告の話。とあるショートムービーが非難囂々だったことも記憶に新しいが、仮に、ポリティカリーにコレクトだったとしても、ネットのムービー広告には、失敗する仕組みが内蔵されているので、儲かりすぎて困るので損をしたいと悩んでいる企業におすす…