ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

映画から遠ざかる理由およびステキだと思った映画について

こんにちは。
気温の上昇に伴い、承認欲求がムクムクと芽生えてしまった結果、アクセス数大爆発の記事を連投してしまいました。(前回のネット社交術と、CAREERzineの連載です。)読んでくださった方、ありがとうございます!
持っている願望は同じでも、「構ってくれないと死ぬからな」と書くよりかは、「役立つ記事を作ってみたので読んでください。そして、お手すきの方はぼくのことを好きになってください」という話の持っていき方の方が、可愛げがあって多少はマシかも、という気がしますがどうでしょう…


それはともかく、さしあたっての承認欲求が満たされ、落ち着いて振り返ってみると、これはこれでピンチ!
よく忘れるのですが、この「ココロ社」は誰が見ても受け入れかねる、アンダーグラウンドなブログにしたいと思っているのですが、この調子で記事を書いていたら普通のよいブログじゃないか…急いでシデムシがミミズの死体にかぶりついている写真でも載せて中和していかないと…と思ったのですが、最近外出していない週末引きこもり(注:ここは読んでムカッとくるところです。ちょっと週末に外に出なかっただけで「引きこもり」と称する人こそが、ありもしない個性を際立たせるアクセサリーとして「引きこもり」を利用しようとしている点において、もっとも失礼な存在であると言えるでしょう!)なわたくしは、文を書き連ねるしかないのでした。


ということで、ちょっと反省して、正気(普通の人からみたら狂気)にかえりますね。今回は映画をほとんど見ないオッサンによる映画の話です。これは問題ですよね。なぜなら、映画に詳しい人が「必見」と言っている映画は見たくなりますが、「映画はほとんど見たことないし、たぶん他に、もっといい映画があるかもしれないけど、これがオススメかも」などとすすめられても鼻水が出るばかり…のはずです。まあ、これくらい読みたくない話を読まされたら、みなさんも「さすがアンダーグラウンドなブログ、ココロ社は一味違うな〜」と、尊敬の念を新たにしていただけるのではないかと思うのですが、話を始めます。

映画を見ることの難しさ

映画をたまに見たとき、「ああ、映画っていいなー。これからはテレビを見てブーブー言うのは精神衛生上よくないので、毎週カルチャーコンビニエンスクラブのツタヤ(カルチャーのコンビニエント化に異を唱える方もいらっしゃるかと思いますが、心を広くして読み続けていただけると幸いです)でDVDを借りてきて見たりしたらいいんじゃない?特に『地下鉄のザジ』とかを!」という気持ちになるのですが、会社から帰ってきて映画を見たら、残念なことに、最初の決意がどんどん薄れてしまいます…
わたし的に映画を見くなってしまう理由としては、以下のような感じです。



(1)登場人物の誰が誰だかわからなくなる
職場でも別の課の人の名前を覚えられなくて四苦八苦なのに、2時間くらいしかおつきあいしない人の名前を覚えるなんて無理です。特に外人が出てきたらお手上げになってしまいます。せめて外人に日本名をあててくれたらいいのに…そして、がんばって覚えたと思ったあたりで話は終わってしまい、劣等感が残ってしまいます。


(2)人が死ぬシーンで、ショックを受けたり泣いたりして、見たあとの気持ちの整理が大変
これが一番大きいですね。
テレビドラマもそうですが、人が死ぬときは「これは作り話であって、この人が死んだシーンのあと『はいカット〜!おつかれさまでした!』と監督が言って、血を拭うや否や、リッツパーティが始まる、そしてそのリッツには鳥肝のパテが山盛りになっていて、リッツ1枚で支えきれるのか?と不安になるほどに違いない!」と思うことで中和せざるを得ません。そして、油断しているときに人が死んだりすると、想像するのが追いつかなくて死を受け止めなければいけなくなったりすることもしばしばです。
ベトナム戦争とかの映画は特に大変。人がジャンジャン死ぬ映画だったら、死んだ人ごとに「はいカット→リッツパーティ」を想像していると、絶え間なくリッツパーティを想像せねばならず、「それだったらベトナム戦争の話はもういいからリッツパーティの映画にしたらいいじゃないか」という気さえするのです。


(3)突然、画面が次の日になったり別の日になったりして大混乱
カットが急に変わったりするのって、よく映画を見る人にとっては大丈夫なんでしょうけど、映画を見なれていない人とか空気が読めない人とかにとってみれば、突然日付とか場所が変わると話についていけなくなるのです。
日常生活では、かならず寝て起きたら次の日になったり、電車に乗ったら場所が変わっていたりするのでわかりやすいのですが、映画は突然シーンが変わるのでドッキリです。
あんまりシーンを変えないか、あるいは、シーンが変わったら、ゲームの攻略本みたいに、図で場所と時間を並べて、他のシーンとの関係が図でわかるようにしてもらって、ずっと画面の左下に表示してもらえると、わたし的にはありがたいです。


(4)時々美人が脱ぐので落ち着かない
また、時々「この人は脱がない」と思っていた人が急に脱いだりして、それが落ち着かないです。日本映画とかだと、だいたい誰が脱ぐかは見当がつきます。たとえば「綾瀬はるかは乳を出さないだろう」というのは、タレント事情に疎いわたしでもわかりますが、よくわからない外人のベッピンさんの場合は、意外な人が脱ぐので、映画を見ている最中に「ああ…この人脱ぐかもしれないな…映画っていつ脱ぐかわからんからな…」という気分で見てしまい、ストーリーがまったく頭に入らないのです。
それだったら、最初にざーっと登場人物の紹介をして、脱ぐ人は写真の頭のところに王冠がかぶさっているとか、そういう感じにすればモヤモヤ感が払拭できるのではないかと思います。


(5)感想を全部言えない
あと、見て感想を言うと「ネタバレ」って言われるから、感想をぼかして語らなくてはならないのがつらいです。
これは食べ物の例を考えるとわかりやすいですが、「なんかねー。フォアグラのお寿司を食べたの…なんか組み合わせ的にキワモノっぽく思うけど…いけない!肝心の味についてはちょっとネタバレになるから控えないとね…」という感じで語られたら辛いですよね…そんな感じの辛さです。

好きだと思った映画2本

えー…以上、個人的に映画を見るのが難しい理由について書かせていただきました。ほとんどの人がすでに脱落しているかと思いますし、脱落していない方も、どうやってつっこもうか、荒さがしモードでご覧になっていることと思います。まあ否定するために読むというのは非常に不毛なのですが、それを言ったら今回のこの記事も不毛ですよね?…という話になりかねないので、そんな映画オンチの私がステキだと思った映画を紹介させていただきます。さきほど挙げた観点のうち、もっともつらい(2)について、解決策が用意されているところがいいと思います。



まず1つは、『ゴースト・オブ・マーズ』という映画です。

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この映画のよいところは、なんといっても最初に「誰が生き残るか」についてちゃんとお知らせしてくれるところです。
まず冒頭で、のぞみ的な乗り物がどこかから戻ってくるのですが、降りてきたのはめっちゃ美人が一人だけで、そこから回想シーンに入ります。ここからわかることは、「これ以降出てきた人は、ほとんどが死ぬ」ということです。これをあらかじめ教えてくださるとは何と親切なんでしょう…感じのよい人とか、特に感じがいいわけではないが、生きていても大丈夫な感じの人が何人も出てくるのですが、死んで「ああ!」と思わなくてすむのです。そして、どうせ死ぬので、顔と名前が一致しなくても大丈夫なのです。
見ていくと、予想通り、感じのよい女の人の首がスポーンってなるのですが、心の準備ができていたので、「ああ、やっぱりね」と冷静な気分で見ることができました。



あと楽しいと思ったのは『アンダーグラウンド』です。

これ、いろいろ大変な映画なのですが、最後にみんな生きかえって小さな島みたいなので仲よくパーティをするのです。で、車椅子に乗ったまま燃えさかってこれはひどいと思った人とかもヤケド1つ負ってなくて非常に安心しました。この方式は他の映画でもやってくれたら大変助かります。



ということで、映画を見なれている人には取るに足らない話かと思いますが、わたくし的には、こういう安全な映画を中心に、もっと見ていきたいと思います。