こんにちは。
「寒いですよねー」っていう挨拶をすると、つい「でも…けっこう暖冬じゃね?」と返事をしてしまう人のための専門ブログ、ココロ社です…というか、「寒いですよねー」って、別に気温について考えるのが趣味とか、そういうのじゃないの!単に「こんにちは」の意味であることを汲んでいただければ、わたしはもっとあなたのことが好きになれるはず…
ということで、「毎回毎回、気持悪い導入部分に吐き気を催す」と好評の弊ブログですが、今回は冬の穴場スポットの紹介なので逃げないで最後まで読んでくださいね!
この時期、「外出=寒い」ということで、家のドアが百万光年先に見えてしまう病に冒されている方も多いかと思いますが、暖かい屋内にも面白スポットがたくさんあるので、思いきって外出することをおススメします。
今回やってきたのは東京はお台場。お台場といえば、アンモニアを感知すると自動的に口吻が伸びるハエのごとき条件反射で流行を追いかけてしまう人たちの専用スポットというイメージがあって、ちょっと敬遠してしまいますが、それはmottainai…実はとても楽しい場所があるのです。それが「船の科学館」。「船の科学館」駅で降りれば、徒歩2分なので冬でも安心です。
▲駅を降りると、目の前に船に似た建物が…これで「シロアリ虐殺記念館」とかだったら仰天しますが、そこはベタベタに船についての博物館でございます。
さっそく接近してみます。
笹川良一先生の思い描いた海中ステーションが最高!
まず、科学館に入る前の庭での展示物が濃くて、到底素通りすることはできません。まずはこの海中ステーション。
ウィー・アー・アライビング・アット海中ステイション…
これ、けっこう示唆的というか、人類のロマンがどっち方面に展開されるかっちゅう話かとは思うのですが、今、フロンティアの開拓というと、宇宙ステーションとかになるかと思うのですが、こちらには海中ステーションの模型が置いてあって楽しさ満載…
笹川良一先生が思い描いていたドリームを目の前で体験できるのです。
わたしは、笹川良一先生がいかなる人物であるかということを寡聞にして知らない、なにせ、先週まで、「寡聞にして知らない」という言葉の意味さえ寡聞にして知らなかったくらいですから…
では今までどうしてきたかというと、「かぶんにしてしらない」を飛ばしても趣旨はわかるし、たぶん、「私は難しい言葉を知っている」という意味に違いなく、ぼくは素直なだけが取り柄なので、「ああ、ぼくもいつかは『言葉おじさん』と言われるくらい、言葉を知ることができればいいなー」、などと思って読み進めることでやり過ごしてきたのです。
そんな笹川先生ですが―どんな笹川先生かわからなくなっていると思いますが、気にせず読み進めていただきたいです―少なくとも「良一」というお名前を持っていらっしゃるので、良い人であることはビンビン伝わってきます。黒い白鳥がいないように、悪い良一さんはいるはずもないのです。
▲笹川先生もあぐらをかいてリラックス。しかし、仮に笹川先生とここに暮らすことになったりした場合、屁をこいたりしたら、さすがに怒られるんじゃないかと思います、それに備えて野菜中心の生活を送りたい。ただ、豆や芋などは「オナラジェネレータ」であるとの見方もあるので、ホウレン草や小松菜などを中心の食事にしたいです。
おお主よ!笹川先生について、ほとんど意味のある情報を書かないまま、800字近く書いてしまって、さすがに反省です…
ということで、ここまで一字一句読んでいる方は生き別れの弟か、未来の嫁はんくらいのものでしょうけれど、船の科学館に入る前に、庭に展示してある海中ステーションが大変ユニークなので、お見逃しなきようお願いいたします。
科学館の中もエキサイティングな世界が繰り広げられ中!
正気にかえって、足早に科学館に入ろうとすると、また見逃せない物件があり!
▲潜水に夢中の人形さんが…クリオネでも見つけたのでしょうか?…新宿の路上でもクリオネを売っていた件について耳打ちしたら、蒸気で窓のところが真っ白になると推測。
▲人形さんの表情が恐ろしい。まるで深く潜ったら人間になれるんじゃないかと勘違いしているかのような必死の形相が心に刺さります。しかし人形はいつまで経っても人形なのです…
▲中には、船の仕組みや歴史がわかる展示が満載なのですが、なかでも圧巻なのが実物大のディーゼル発電機。これが大変たくましくて、37歳のオッサンですら、体を預けてしまいたくなるほどなのです。
▲さらに進むと、潜水艦を体験できるコーナーもあって、運転体験をしているうちに愛国心がムクムクと芽生えてまいります。
も…もう、頬を赤らめてしまうほどの潜水艦レベルです!!!カッコイイ!!!
まあ、今さら愛国心に芽生えても、ツタヤで長渕剛のCDを借りてくるくらいしかすることがないですが…
しかも、どのCDが一番愛国心にあふれているかというのもわからんし…
あと、面白かったのが昔の潜水技術の絵。
▲もう図を見ただけで失敗しそうだとわかりますが、なぜこれを実行してしまうのか。まるで定額給付金のようなコミカルさを備えていて、思わず微笑んでしまいます。こんなんだったら最初からやらないで、家で横になってスルメでもしゃぶってたらいいのにーと思いました。
満足して庭に出ると、またしても笹川先生に会えました
笹川先生、世界中の子に抱きつかれているのを見て嫉妬してしまいました。
これこそ人徳のなせるわざ!
ちなみに、子供たちの人相に若干難ありですが、これは笹川先生のお説教を聞く前だからではないかと推測されます。
と、ここまできた時点で、ほどよい満腹感を得たので、そのまま家に帰りたいところですが、今日は帰さないからね…門限なんてぶっとばせ!
まあ、ぶっとばすべき門限が最近減っているみたいですが…(友達感覚の親子関係ってどうなのよ!)
「宗谷」と「羊蹄丸」が夢の競演!
▲こちらは「船の科学館」の上の階から見えるのですが、2隻の船が絶賛停泊中。「宗谷」と「羊蹄丸」です。「ふーん」と思った方も多いかと思いますが、これは人間に置き換えると、明石家さんまとタモリが並んで立っている状況であるとお考えください。(人間嫌いの人は、ヨークシャテリアとマルチーズが並んでいるシーンをご想像いただければ、よくご理解いただけることでしょう!)
宗谷は南極観測船で、羊蹄丸は青函連絡船。お台場に行くだけで、日本の現代史を語るにあたって欠かせない船に2隻も乗れるなんて、どんだけーー!!(←芸能情報に弱くて申し訳ないですが、「どんだけー」が流行語だと聞いて書いてみました。用法が合っているかどうかは不明)
ということで、まず南極観測船の宗谷に乗り込みます。「隙があったらそのまま南極に向かって発進して、紅白歌合戦の会場に向けて、とびきりエッチな電報を送って司会者を困らせてやれ!」と鼻息も荒く乗り込みました!
▲が、船室のまったり感が古びた学生街の喫茶店のようでリラックスムード満載。
なんだか懐柔された気持ちです。こんなとこだったら、ギターを持ちこんでも、反戦フォークなんて歌えやしねえ!
▲あと、南極観測隊のみなさんがバックギャモンを愛していることがよくわかりました。バックギャモンが趣味なんてステキ…
ちなみにぼくは、勝ち負けに対して大して興味がなくて、勝つのが好きな人のためにわざと負けてみたりするので、いっしょにやっている人に嫌な顔をされることがあります。
そして、今回のトリ、「羊蹄丸」に潜入します…が、ここからが本題です。
青函連絡船だけあって、中はけっこう広くて、深海的なものを体験できたりもします。
▲まあ最近の若い者は幼少期にはスペースシャトルとかグレイとかそういうのに一辺倒だったんでしょうけど、昔は海底を走るスクーターとか、ちびっ子のロマン大爆発だったのよ…オッサンが乗ると、苦しそうなうめき声をあげていた気がするので、大人が乗る際は気をつけてくださいね。
港や市場の超リアルな風景に圧倒される
ん?ここは船の中?と、混乱してしまいます。まあ、わたしの部屋も汚すぎて「ここって家の中じゃなくて外だよね?」と言われたりしますが…
これ、ミニチュアじゃなくて原寸大で、しかも、こういうところにある模型にしては、すごい気合いの入り方で、そこでがんばる必要はないんとちゃうの、という気持ちになります。まるで入試を受けた後の自己採点に心血を注ぐような…
執念がこめられた精巧なアートの数々…
…というか、ここ…おかしいよ!!!最高!!!
▲ここまで表現する理由がどこに?と、驚きを禁じ得ません。
特にこの写真の3人…なんか、観察していたつもりでしたが、実は観察されていたという…
これは猛烈なトリップ感!
野太い声で歌われる「蛍の光」に落涙!
昭和すぎる港を出ると、甲板っぽいところに出て、最後の就航の様子がビデオで流れているんですが、これがまた油断できない。油断してたので泣いてしまったわ…
いろんな人がいて、若いころによく乗ったりした人、乗り物が好きすぎる人…なんか男が多いのですが、絶叫と嗚咽の入り混じった野太い蛍の光に思わすもらい泣きしてしまいます…
ちょっと泣いて体重が軽くなったところで終了です。しかし、かつて、北海道と本州をつなぐ唯一の手段だった羊蹄丸には本当におつかれさまでしたと言いたい!夢をありがとう!(とりあえず「夢」と言っておけば、うまくまとまるんじゃないかという浅はかさ)
ということで、最後はしんみりしてしまいましたが、寒いこの季節こそ、お台場に行って楽しんできてくださいまし!