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ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

『ドラえもん』の最終回を11個自作した

代案ドットコム

ドラえもん』の最終回を勝手に作って売った件が話題になっていましたが、あれはよくないですね。何もないところからキャラクターを立てて認知させるには、大変な努力が必要なのです。それを怠って、確立されたイメージにただ乗りしてお金儲けするのはちょっと問題。
何もないところから話を作るのはとても大変ですが、既存のキャラクターや設定を借用すれば、感動の最終回なんていくつでも作れます。
ということで、みなさんの寝ている間に、11個最終回のネタを作ったので、最後まで読んでひとつひとつ泣いて、著作権の大切さを実感してください。

【1】ドラえもん最終回「オカンと俺と、時々ドラえもん」の巻
「関西人でもないのに母親のことを『オカン』って呼ぶのってどうなの?」というのび太の批判に答えるように、ドラえもんは「オカン殲滅機」を四次元ポケットから取り出す。本籍が関西にない母親が「オカン」と呼ばれた場合、装置からドイツ製の鋭い刃物が回転しながら飛び出し、ターゲットを惨殺するという恐ろしい装置だが、当ののび太自体が思春期に突入してしまい、母親のことを「お母さん」と呼ぶのが気恥ずかしくなり、思わず「オカン」と呼んでしまう。


母親の葬儀でのび太がドラえもんに逆ギレして責めるも、ドラえもんは終始無言。少しでものび太の気が晴れるなら…と思い、ぐっと堪える…という感動のエンディング。

大人になってから急に「オカン」と呼び始めた人もいるみたいですが、お母さんたちは急に呼び名が変わって戸惑うでしょうね。

【2】ドラえもん最終回「徹底抗戦!剛田家を支援せよ!」の巻
小泉構造改革の典型的犠牲者である剛田家。消費者はコンビニや大規模スーパーで新鮮な野菜を購入し、ひからびた野菜を細々としかも高い値段で売る剛田商店に見向きをするものなど、今や誰もいない。
そして、最初はゲーム感覚で滞納していた給食費もマジで払えなくなってしまう始末。もはや一家心中か?と思ったところに現れたのはスネ夫、しずか、のび太…(ドラえもんはメンテナンス中のため欠席)
「平成の徳政令を出してくれないと自殺します」って書いた遺書を文科省に送るというのはどうだい?」悪知恵の働くスネ夫の発案で、競うように遺書を書き、送ったのはよいが、いじめ遺書に慣れた文科省は華麗にシュレッダー送りにしてしまう。


「俺たちの負けだな。でも、お前たちの気持ち、うれしかったよ…」ビニールテープで厳重に目張りされ、トランクに練炭を満載した車の中からタケシは手を振った…という感動のエンディング。

個人でやっている店は大変ですよね。急にサラリーマンに転職するのも難しいし…

【3】ドラえもん最終回「ジャイ子と花沢さんはたしかに似てるけど…」の巻
ゆとり教育の揺り戻しで、小学生なのに英語を習わされているのび太。日本語もギリギリなのに、うまくいくわけもなく、徐々に鬱状態になり、記憶力も減退。つい、ジャイ子を呼ぶときにド忘れてして「花沢さん」と言ってしまう。昔から「サザエさんで言うと、私は花沢さんかも…いや、それはない!早川さんレベルには達してると思う!」などと考えていたので、怒りもひとしお。怒りで訳がわからなくなったジャイ子は、のび太に心中を提案。鬱状態ののび太は無抵抗にそれを受け入れてしまう。
玉川上水で見つかった二人は、まるで寝ているような安らかな表情で死んでいた…という感動のエンディング。

鬱状態の人に、重大な判断を強いてはいけませんね。治ってからがいいです。

【4】ドラえもん最終回「しずかちゃんの美貌は永遠に!」の巻
ある朝起きて鼻の下の産毛を剃ろうとしたしずかちゃん。鏡に汚れが…と思って拭き取るが、なかなか消えない。目を凝らしてみると、汚れていたのはしずかちゃんの顔だった!「小学生なのにこんなシミ!」と愕然とするが、この若さでシミ取り術など知るわけもなく、ヘチマでできたタワシでこすると血が出てきた。「しめしめ…かさぶたが剥がれたら、もとの白い肌が復活よ!」と、かさぶた生成期における微妙なかゆみを首尾よく我慢し、自然に剥がれるのを待ったのだが、剥がした後には倍のシミが!かくなる上は日焼けすることでシミをごまかしてしまえ、ということで日焼けサロンに通い出し、いつしかそこの店員といい関係になってしまう…という感動のエンディング。

「黒いしずかちゃんより白いジャイ子」と言う人もいそうです。

【5】ドラえもん最終回「ブラックドラえもんが現れた!」の巻
のび太が親に隠れて「あいのり」を見ていたら、突如画面がバリバリに割れて登場したのは黒い色のドラえもん。四次元ポケットから核兵器でも取り出すか…と思い、失禁してしまったのだが、実際ポケットから出てきたのは、微妙にねじが外れているが使用上は問題ないどこでもドアなど。つまり青いドラえもんとほとんど変わりはないのだが、なぜのび太は怯えてしまったのか。
「『黒い色のドラえもん』ということで警戒したということは…よく考えたら黒人への差別意識を持っていたのではなかろうか」と自問自答するのび太…ドラえもんに「差別判定機」を出してもらい、自分の心の中に差別意識があるのかないのかを判定してもらおうとした。ドラえもんが「差別意識があれば黒、なければ白になる」と説明したら、「その白とか黒とかが差別じゃないかって言ってるんだよ!」とマジギレする…という感動のエンディング。

差別は難しいですね。差別するつもりがなくても「その無意識ぶりが差別そのものである!」と糾弾されたら反射的に謝っちゃう。

【6】ドラえもん最終回「ドラえもん、ギャグボールで恥さらし」の巻
ギャグマンガの主役でありながらギャグが言えていないことを気に病んでいたドラえもんが、雑誌で見つけたのがギャグボールの通販広告。気の利いたジョークが言えるようになる道具と勘違いして購入するも「笑わせる人」にはほど遠く、言葉も満足にしゃべれない。たちまち「笑われる人」になり、ヨダレに混じって涙も流した…という感動のエンディング。

抗菌のギャグボールとか作ったら売れそうですね。

【7】ドラえもん最終回「ミッキーマウスからネズミに慣れていくテスト」の巻
耳をかじられたトラウマでネズミが大嫌いになってしまったドラえもん。あのピンク色の鼻が憎い!…しかし、冷静に考えてロボットのパーツが動物に囓られるという事態はあまりにも不自然。チーズ製の耳ならともかく、何かの間違いじゃないか?…だとしたらネズミに対してあまりにも失礼!ということで、トラウマを克服するためにディズニーランドに出向き、キャラクター化されたネズミの最高峰との誉れも高いミッキーマウスと絡んでみるものの、緊張のあまり、二の腕の付け根あたりから妙な匂いのする液体が漏れまくり、ちょっとした異臭騒ぎになる…という感動のエンディング。

「ネズミではなく、金属を好むバクテリアに食べられたのではないか」というのが持論です。

【8】ドラえもん最終回「スネ夫、カビンどころじゃないネ」の巻
カミソリを腕に当てて「買わないと切っちゃうぞ」と脅迫することで首尾よくパソコンを入手したスネ夫。しかし、使い方がよくわからず、することといえばエロサイトの閲覧(しかも「sex」で検索していることが検索履歴で親バレして赤っ恥)くらい。もっとかっこよくてスリリングなことがしたい、と思い、「ウイルス ダウンロード」で検索、見つかったウイルスのURLを2ちゃんねるに貼りつけてほくそ笑むも、「通報しました」のレスを連発されてだんだん怖くなり、不特定多数に平身低頭で謝る羽目に。そして最後には裸踊りの動画をyoutubeにアップしろという要求に応えることに…という感動のエンディング。

スネ夫はウインドウズじゃなくてマックなんだろうなと思います。

【9】ドラえもん最終回「お前はどこのワカメじゃ?」の巻
猫型ロボットとはいえ、精神年齢は10歳程度のドラえもん。さりげなく不潔なのは少年につきものなのでやむを得ない。彼が道具を出すたびに、その道具に髪の毛やクッキーのカスなどが付着していたが、道具たちのあまりの有用性に、そのへんは不問に付していたのび太。しかし、ある日出したタケコプターの羽の付け根部分に、縮れた毛が巻きついているのを発見し、さすがに激怒する。ドラえもんは、「いままでの恩を忘れて陰毛ごときに激怒とはねー」と悪態をつきながらも「陰毛消し機」を出してスイッチを入れたが、一向に消える気配がない。もしや…と思い「毛の部位&持ち主特定機」を出して調べてみると、なんとしずかちゃんの脇毛であることが判明。のび太、ドラえもん、そしてのび太の父をも巻き込んだ血で血を洗う争奪戦の火ぶたが切って落とされた…という感動のエンディング。

一人の女の人が、一生のうちに剃った腋毛をまっすぐにつなげると、東京から福岡までいけるそうです。

【10】ドラえもん最終回「骨川スネ夫が骨になるとき」の巻
両親のセックスシーンを目の当たりにしてから、しきりに体調不良を訴えるようになったスネ夫。それは「構ってほしい」というサインだったことに両親は気づけず、うっすら汗をかきながら愛し合うのみだった。しかし持つべきものは友。彼をはげまそうと、ジャイアンが単独リサイタルを企画した。新曲を披露するが、さすが空気が読めないジャイアン。「お父ちゃんおかあちゃんがプロレスをして、ぼくらは生まれた」「コウノトリなんて都市伝説」など、スネ夫のトラウマに塩を塗りつけるような歌ばかり歌い、スネ夫の体調不良にますます拍車がかかった…という感動のエンディング。

両親のケンカを見てトラウマになる子はいますが、仲良くしてトラウマというのは甘えすぎですね。

【11】ドラえもん最終回「赤紙だよ!ドラえもん」の巻
長らく無職だったのび太のもとに一枚のピンク色のハガキが…さては裏DVDの案内か、そろそろ今持っているのを見飽きてきたから買おうかな…と思ってよく見たら「召集令状」と書いてある。「遠回しに薄いピンク色のハガキにしやがって…ちゃんと赤い紙にしろよ!」と思わず拳を振り上げたときに、居間でゴロゴロしていたドラえもんが起きあがって「なあのび太。その振り上げた拳、だれにぶつけるつもりだ?ハガキを出した役人か?叩く相手、間違ってるだろ!公務員叩きも大概にしろ」と説教され、真の敵の存在と愛国心に同時に目覚め、鼻息も荒く戦場に向かう…という感動のエンディング。

次の戦争の召集令状は何色なんですかね。「血を連想させ、残酷でよくない」と人権団体に言われて、緑色とかになりそうな気がします。



このように、有名なものをモチーフにすると、すぐ話が作れてしまいます。人の作った話に安易にただ乗りするのはよくない、という話でした。