ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

人生は一度しかない。だからM.B.を聞くべきなのです!

「暑いよねー!いよいよ夏だよねー!」
「夏といえば、ザ・チューブの季節だね!前田さんのおなかに萌え!」
「ホホホ…何をおっしゃいますやら。時代は湘南乃風でございますことよ!」
なんて会話が繰り広げられているであろう昨今ですが…ストップ・ザ・ファッキン・ミュージック!そんなの聞いてたら、妊娠してもいないのに母乳が出てしまいますよ!この蒸し暑い季節に乳首から中途半端に母乳が漏れたらすごくかゆいと思うのでご注意ください!人生が二十回くらいやり直せるのなら、そういう海っぽいジャンク音楽を聞いてもいいと思うのですが、人生は一回だけしかないので、聞く音楽はぜひとも厳選すべきです。
そういうわけで、今聞くべき音楽は、M.B.(エンメ・ビ)ことモーリツィオ・ビアンキ(写真)に他なりません。M.B.は70〜80年代にイタリアで活動。「ファイナル・インダストリアル・ミュージック」と自称して、ただでさえアングラなシーンの中でひときわ孤立していた犯罪者スレスレの変態。ディレイがかかって輪郭がぼやけた、しかし、妙な構成力が感じられる電子ノイズが20分くらい流れているというハートフルな作風でおなじみなのですが、グチャグチャの電子ノイズなのに、なぜか静かな印象です。
けっこう多作な人なのですが、リリースは1作品あたり300枚程度。途中でむかついて自分でレコードを破棄したりしていて、100枚しか出回ってない物もあります。84年に、エホバの証人に入信するために音楽活動を休止してしまいます(最近復活)。当然、中古価格は3万4万は当たり前で手が届かなかったのですが、近年CDボックスセットで再発され、さらに最近はバラ売りを始めたっぽい。2500円とかで買えます。

▲特に"Das Testament"は、彼の生涯唯一のライブ録音が入っていてすごくオトク。新宿のユニオンの6Fにまだ置いていたので、「エンメビ、くださいな〜」と店員に言えばOK!

▲つい先日も、初期のカセットテープで出ていた作品集がLP5枚組+7インチシングルのボックスセットで再発!これまた500枚限定、一瞬でソールドアウトなのですが、偶然入手したので中身を自慢させてください。入手したぼくはまちがいなく勝ち組。

▲いらんのに帯付き。ナンバリングもされてました。

▲あと、ちょっと珍しいビアンキ容疑者の顔写真のポートレイトがついてる!これを見てほしかった!
最近、ディスコっぽい音楽ばかりで疲れたので、たまにはこういうのもいいなぁと思いました。