ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

井の頭公園の平和祈念像

平和を祈ったり、戦没者を慰霊したりという行為には切実な思いがこめられているはずなのですが、「これはどうなの…」と思うことがたまにあります。近くにあるものだったら、以前紹介した、両国にある東京都慰霊塔。靖国神社があれだけ話題になったというのに注目されていなかったように思いますが、伊東忠太のセンスが暴発していて何とも言い難い不思議な雰囲気を醸し出しています。▼


井の頭公園は、何回か行っているのですが、彫刻館に入ったのは初めて。こんなものが…長崎の平和祈念像の原型らしいのですが、長崎のそれよりも、素人には理解しづらい造形となっています。色もそうですが顔。顔が何とも言えない。▼
 

添えられた詩も…太字にしたところとか、なんか平和以外のことを考えていそうな気配。

あの悪夢のような戦争
身の毛もよだつ凄絶悲惨
肉親の人の子を
かえり見るさえ堪えがたい真情
誰か平和を祈らずにいられよう
茲に全世界運動の先駆として
この平和記念像が誕生した
山のごとき聖哲
それは逞しい男性の健康美
全長三十二尺余
右手は原爆を示し左は平和を
顔は戦争犠牲者の冥福を祈る
是人間を超越した人間
時に仏 時に神
長崎始まって最大の英断と情熱
今や人類最高の希望の象徴

詩の間に「YOYO」とか入れたくなってしまいました。平和って難しいですね。

他に思ったこととしては、「井の頭公園のリスはかわいくないので全部シマリスにしてほしい」ということと、「動物園にヒトを入れることをシャレたアイデアだとは思わない」ということです。