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ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

沖縄本島・南部

はてな寺社めぐり
首里城
前日の日記でくわしく書かなかったけど、首里城は複雑な歴史をたどっており、琉球国王の居城→廃藩置県後は熊本鎮台沖縄分遣隊の兵舎→太平洋戦争では日本軍の基地となり、原型をとどめないほどの爆撃を受ける、と、二重に虐げられた城なんだけれども、今は琉球王国の居城という性格のみが全面に出ていて、さほど興味はそそられなかった。面白かったのは、城の外にある弁財天と、円覚寺円覚寺というと、鎌倉の、舎利殿でおなじみのアレ、というか、鎌倉の円覚寺をモチーフに造ったらしい。尚氏が1492年頃から建設していたらしいのだが、薩摩藩にボコボコに侵略される100年以上前のことだから、単純に「いいねー鎌倉の円覚寺。うちも作ろうか」という感覚だったのかもしれない。もちろん、鎌倉の円覚寺とは似ても似つかない。門の前には、南国ムード満載のガジュマルなどの亜熱帯の植生で違和感がさらに際立って面白い。首里城だけ見て帰る人がほとんどだけど、かなりオススメ。
レンタサイクル「トロピカル(あるいはバンバン)」
ここで自転車を借りた。1日1500円。80キロくらい走った。以下は自転車で回った日記。
護国寺・波上宮
沖縄観光マップを見ていて驚いた。那覇に「護国寺」という、名前を聞いただけでは噴飯ものの寺がある。池袋にある護国寺は、別に問題ないけど、太平洋戦争でまさに本土を守るため、まったく勝ち目がない状況の中で、時間稼ぎとして市民を巻き込みつつ、沖縄県民だけで12万(とかだったと思う)もの死者を出している状況で、護国寺とは皮肉も度が過ぎる…と思い、少々首をかしげながら訪問。行ってみると、琉球における真言宗の布教の一環として室町時代に建てられたようで、ちょっと安心。「護国寺」の「国」とは、どうやら琉球王国のことみたい。併設されている波上宮は、昔一緒だったが、神仏分離令によってバラバラの憂き目に。神社仏閣のわびさび性を高める重要な要素として、周辺の植物があると思うが、波上宮はガジュマルがあり、しかもガジュマルの気根におみくじがくくりつけてあって笑えた。ちなみに波上宮はとなりが海水浴場という立地。ちなみに狛犬はシーサーになっている。円覚寺もそうだけど、薩摩の侵略以前、琉球にとって本州はどういうイメージだったのかに興味を持った。
豆腐屋食堂
ゆし豆腐でおなじみらしい。おいしかったが、特によかったのが、豆乳飲み放題のところ。4杯飲んだ。市販されている豆乳より薄い気がするんだけど…意外に本物の豆腐はそんなものなのかな。
海軍司令部壕
そのままの形で残っている。道は狭いし、部屋も狭い。おまけに湿気がものすごい。歩いているだけで肌がべたべたしてくる。解説を読むと、休む場所がないから、立ったまま寝ていたとか、「この出撃口からは、ほとんど武器を持たない兵隊が出て行き、二度と戻ることはなかった」というのが泣かせる。資料室でパネルを表示しているのだが、爆弾を抱えて自爆する気で戦車に近づくも、途中で撃たれて息絶えた少年の写真とかが載っているが、複雑なのは、この手の写真のキャプションには、必ずと言っていいほど、「これだけ連合国に被害を与え、連合国に大きなショックを与えた」と書いてあり、たしかに、そう書くしかないかなとは思ったのだが、いまいち納得できない。
ひめゆりの塔
入り口を入ったところに壕があるのだけれど、壕と言うより穴で、よくこんなところに逃げ込んだものだと思った。大きな落とし穴という感じ。本当につらそう。また、実際のひめゆり部隊の生き残った人の話も聞けるのだけれど、印象的だったのは、当時の部隊の先生が、戦闘時から「みんな生き残って、この戦争の悲惨さについて語り継げ」と言っていたという証言で、思いの外状況に関して冷静な判断が働いていたと思った。が、沖縄戦で非戦闘員までもが自決という決着を選んだということと併せて考えると、「戦争の大義名分に関して無前提に受け入れたというわけではなくて、状況がそうさせた」という感覚が近いのかもしれないと思った。また、これもややこしい話だが、壕のそばに、隠されているように展示されている像があり、これはひめゆり部隊を慰霊するものだと思われるのだが、このセンス…(写真参照)ゆえに奥の方にひっそりとしているのかも、と思った。伊藤忠太の慰霊塔に近いノリを感じた。
各都道府県の慰霊塔
都道府県ごとに、郷土から沖縄に向かい、戦死を遂げた人たちを慰霊する塔があるが、都道府県で仕様が大幅に異なり、それぞれの「ふるさと」をどう見せるかに関して工夫がなされている。通常の慰霊塔は「国のため」というコンセプトだが、これは一段落ちて、「都道府県のため」なので、どことなく違和感が感じられる。
平和祈念公園
平和祈念塔というのがあり、中に大きな大仏が安置してある。が、流れているのは賛美歌のような歌。たしかに、大仏だけでなく、神道にもキリスト教にも優しい作りにしたいと思い、音楽は洋風にしようとかいうのがあったのかも。しかし、ひめゆりの塔の像と同じく、妙な印象を拭えない…
宮古そば「ドラえもん
どうかと思う店の名前だけど、宮古そばに惹かれて入る。宮古そばは沖縄のそばににているが、麺の小麦粉度が高い。尾道のラーメンを思い出した。あと、ゴーヤチャンプルーも頼む。どうせ内地のと変わらないでしょ?と思ったら、小さく刻んだタロイモが入ってる!ちょっと感動した。
ぶくぶくコーヒー
おとなしく、このまま帰ろうかと思いきや、「古酒で作ったまろやかなカレー」の文句に惹かれてカフェに入ってしまい、ついでに「ぶくぶくコーヒー」も頼む。泡があるからぶくぶくコーヒー?だとしたらスターバックスのカフェラテもぶくぶくコーヒーとちゃうの?と思いながら飲むが、黒豆とか香ばしいものがいっぱい入っているらしく、おいしかった。ガムシロップじゃなくて黒砂糖を入れるところも気に入った…が、明らかに食べ過ぎ。