ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

磯崎新

建築関係の本、何を読めばいいかさっぱりわからないのですが、id:sujakuさんの書き込みの話はやっぱり面白い。「死ね、ワビサビ的いんちきミスティフィケーション」イイ!一つのアプローチとして、すごく楽しいと思う。

「わびさび」という言葉で、たやすく言語化・構造化されうるべきものすら、あえて放置されることがよくあると思う。前に書いたし、小説にも書いたことがあるけど、「この村に来て、都会生活で失った何かを取り戻した気がします」ってキミ、何で「何か」と言うのか!「のんびりした時間のすごし方」とか、言語化しなさい、と。言語化できるものを言語化しないのは「やらせ」であると言いたい。

と、いうことで、浅田彰デリダに「日本にも形而上学的なものがないとはいえない。たとえば伊勢神宮は20年に1度建て直して…」という話をし、デリダは10へぇーくらい出してたと思うけど、それを思い出した。
わびさびがダメだとは言わないけど、わびさび神秘主義は少なくとも教養に欠ける。
わびさびという言葉は、つばが出なくなるくらい語りつくして、もうギブアップという気持ちで、真顔で話すと照れるので、長嶋っぽくあえてコミカルに「いわゆる一つのわびさび、なんじゃないでしょうか?」という感じがいいと思う。