ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

桜、もう咲かなくてよし

桜に興味がなくなった。何ですかあの下品な花は。わかりやすいはかなさ。t.a.t.u.の「レズっぽくて危険な感じ」と同じくらいわかりやすい。綿谷りさの「若さゆえの危険な感性が鮮烈に登場する感じ」と同じくらいわかりやすい。(読んだことないけど、タイトルに「蹴りたい」とかつけている時点で読まなくて大丈夫だとわかる。形容動詞の語幹を名詞と取り違えたタイトル『冷静と情熱のあいだに』と同じくらいまずい。)
また、馬鹿みたいに大量の花、しかも花だけをつけているところもNG。花なんていわゆるひとつの性器みたいなものなので、前に「日本人の外性器」とかいう、性器だけをえんえん写した写真集があったが、あれと同じくらい変態。
あと、しばしば「日本」を象徴しているようなところも気に入らない。花見をしていて「ああ日本人でよかった」と本気で言っている人がいたら絶対口も聞きたくない。低収入低学歴でまったく女にもてなくても日本人でよかったと思うのか。有名大学を卒業して大企業で働き、途中で「可能性を感じて」ベンチャー企業に転職したものの、その内実が単なる過酷な労働状況の零細企業であることにすぐに気づくのだが、もはや一度レールを降りてしまった以上、残りの人生は零細企業を転々としながら宴会で自分のもっとも「輝いていた」大学時代〜大企業時代について繰り返し語って若者たちに嫌な顔をされたりしても、日本人でよかったと思えるのか。絶対思わないと思う。

菜の花とか梅とかがいい。一番いいのが木蓮。