首都圏の冬の絶景。「三十槌の氷柱」と「あしがくぼの氷柱」で、天然と人工の氷柱を見て自然の小ささを知るの巻
- 2019年の三十槌の氷柱の公開期間は2月17日(日)、あしがくぼの氷柱の公開期間は2月24日(日)まで
- 急行バスに合わせて特急を予約すると楽
- 「三十槌の氷柱+三峯神社」のセットより、「三十槌の氷柱+あしがくぼの氷柱」の方が楽しいかもしれない
- あしがくぼの氷柱だけでもお釣りがくる(何のお釣りか知らんけど)感じがある
西武特急は前日でも窓際席の予約がとれて穴トレインである
三十槌の氷柱は二種類ある。比較的すごい氷柱と、すごい氷柱。
人工ゾーンの看板。
説明で「人類の叡智を絞って天然よりも豪華な造形を!」などとしてほしかったが、人工だけどほとんど自然だよ的なアピールに終始している。
氷柱をわざわざ人工で作ってどうするのと思ったのだが、実物を見て思わず納得。
川面すれすれのつららを600mmで撮った。これはトリミングしていない写真。
この時点でも、こんなに近くまで!と思うのだが(思っていない方は思っていただきたい)、さらに等倍でトリミングすると……。
まるで顕微鏡のごとくである。
水に接するとやはり溶けてしまうのだなあ~と思ったが、そんなことは写真を見るまでもなくわかることなのかもしれない。
大自然……と思ったかもしれないが、こちらも人工であり、褒めたたえないと気が済まないという場合は、「人類の叡智の結晶」のような言い方が適切かもしれない。
こうやってアップで見ると、まっすぐではないことがわかる。
寄っていって手の平でシャーっとやりたい感じがする。
そういう性癖の方のために、特別にハイヒール状の氷柱も用意しております。
中央の氷柱は完全犯罪などに使われる感じの尖り方である。左の方も地表についてしまって丸くなってしまったが、昔はブイブイ言わしてたんやろな……。
地表に達した瞬間の氷柱は先端が尖っているが、達したあともずっと水が流れてくると、柱のようになるということなのだろう。
どことなく不潔感の漂う氷柱である。
日が昇るとともに、どんどん溶けていくのがわかる。なので行くとしたらやはり朝早めがよいと思う。
人工氷柱の仕組みがよくわかるゾーンもこっそり用意
この氷柱もまた人工の氷柱で、これがほぼ全景なのでかなり小規模だが、それを補って余りあるほど扇情的である。わざわざ枯木を持ってきて氷柱を形成させているのである。
この氷柱には寄れるので、スマートフォンしかお持ちでない方も、ばっちりコーティングされた氷柱の写真が撮れる。
こちらの氷柱は女体を想像させる。
思ったより水の量は少ない。そして、霧状に水を出すほうがよいようである。
近くにはボロボロのボートが置いてあっていい味。
実は本命かもしれない「あしがくぼの氷柱」
入口から一面が氷で、すばらしい迫力である。
ここの氷柱は触ることを推奨しているところもあるのだが、「さわれる氷柱」と言えばいいところを、POP体で「おさわり氷柱」と表現していて、その無自覚な風俗感に感動した。
この日の前日に雪が少し降ったこともあり、得体の知れなさに拍車がかかっている。
男として靴を尖らせるべきかどうかの話
絶滅寸前の「ビニール剥がさない」人(じん)に贈る言葉
電子音楽を中心に、2018年に聴いた音楽、ベスト10曲
◆ドラムマシンが泣けるニューウェーブ歌謡
マーマレード飛行 / 矢野有美(アルファ)
アルバム『ガラスの国境』収録。1985年に出たきりでCD化すらされていないのだけれど、アイドル歌謡の中でも特異な位置にあって他では絶対聞けないので、世界遺産として早くデジタル化してほしい。チープで無機質なドラムマシンの上にアコースティック・ギターがのるところまでは The Durutti Columnのようで、それだけでも驚きに値するが、さらに、うまいわけでもなく、かといって下手でもない歌が絡んでくると、いままで聞いたことのない寂寥感が醸しだされる。時代が時代とはいえ、ずいぶんニューウェーブ臭が濃いと思ったらそれもそのはず、ムーンライダーズの中の人(具体的には鈴木博文先生と岡田徹先生)がプロデュースとのことで納得した。矢野有美先生の存在は、CSで流れていた『パンツの穴』で、東京郊外の兼業農家の娘で、排泄物で栽培した野菜をクラスメートに分け与えるという特異な役柄とともに知り、関連作品を調べていた中でこのアルバムを発見したのだった。一度も再発されていないこともあって、溝の浅~いLPを入手するのに5000円費やしてしまった。Spotifyで換算すると5ヶ月分だが、それでも入手する価値はあると思う。いいまDiscogsで買うと100ドル近くするから、5000円ならなんと半額……。
◆スポークンワード系ハウスの新定番
演説の内容はどうでもよいのだが(ちなみにMarcus Garvey)、演説に音域を優先的に振り分けた結果、ほかの音楽的要素が重低音に絞られることとなり、素晴らしいグルーヴが生まれている。おそろしくシンプルなトラックなのだけれど、1回では足りなくて、よくリピート再生している。
◆トランスの音色でデトロイト風テクノという革新的コンセプト
The Shape Of Trance To Come / Lorenzo Senni (Warp)
Warpがからリリースされ、シーンを一変させたコンピレーション、"Artificial Intelligence"の発売から四半世紀経った。いまではA.I.は小学生でも知っている概念になっているけれども、最近のWarpは元気かしらと思って調べてみたら、気になるタイトルを発見。
音はまさにタイトル通りで、音色がトランスというか最近のEDMというかそんな感じだが、構成はデトロイト・テクノという、コンセプトだけでもごはんが何杯でも食べられそうであるが、トランシーな旋律から自由になったデジタルシンセの音は実に官能的で、聞くたびに胸が高鳴る。
◆これは言葉本来の意味において真のアシッドジャズだ!(5年ぶり3回目)
Koot Works (Feat OR) / Ground (ESP Institute)
何年かに一回、「これは本来の意味でのアシッドジャズだ!!!」と思う瞬間があるのだけれど、去年はこの曲だった。ジャズというジャンルにまったく収まっていないのだけれど、それくらい興奮したということで……。
無国籍なうえに断片化していて、もとの形を辿ることもできず、オッサン諸氏におかれましてはNurse With Woundを髣髴とさせるところがステキと思うかもしれないのだけれど、かろうじてダンスミュージックに踏みとどまっているところが違いで、それゆえ繰り返し聴いて楽しめる。
信頼のレーベル、ESP Instituteの新譜ということで聞いてみたのだけど、調べてみたら大阪のユニットで、なんだか納得してしまった。
◆77年産、アマチュアリズムあふれる夢みたいなバレアリックディスコ
Radio Cosmo 101 (Disco Version) / The One "O" Ones (Best Record Italy)
77年フランス産のゆるくて小粋で素人くさいユーロ・ディスコ。後世からジャンル分けするとバレアリック・ディスコになる。いわゆるレア・グルーヴ、ふつうのサラリーマンにとっては自力で発掘するのは困難で、出世やら家族やらを諦めるだけでは足らず、そのほかのクリエイティブな営みまでも侵食する趣味だと思うので、わたしの場合は発掘作業はしないようにしている。そこで解決策としてあがってくるのは、発掘隊の発掘調査の結果をいただくというもので、"Club Meduse"というコンピレーションは昨年の成果の中でもずば抜けていた。すべての曲について「こんな素晴らしい音楽が埋もれていたなんて!」と驚くとともに、わたしも含む人類の見る目のなさに絶望してしまったりもするけれども、さらにそのコンピレーションの中でも最もすばらしかったのがこの曲。
奇しくも同じタイミングで12インチシングルが再発されていて、しかも各社サブスクリプションでも全部聴ける。わたしは勢い余って物理的なディスクも購入してしまったのだが、ジャケットからも楽しさが伝わってきて最高。センチメンタル満載の電子楽器たちのなかでひとり暴走するノリノリのベース。時折思い出したように素人っぽいコーラスが乗って夢のよう。好きすぎるので特別な時にしか聞かなくなってしまっている。2018年聴いた音楽で1曲だけと言われたら間違いなくこの曲を選ぶ。
◆お好きな人だけどうぞ
I LoVe Your Tits / Christine CJs
音楽を探すルートを意識的に見直していく中で、「Bandcampは?」と思って探してみた結果がこれ。気まぐれにシンセを鳴らして歌っているだけなのだが、いわゆるプロトハウスの時期に試されなかった(というか試す価値もなかった)実験が時間差で繰り広げられているのであった。
ハウスミュージックの草創期には、手作り感満載のチープなトラックが濫造され、それらの屍はたとえばChicago UndergroundやTraxなどで漁ることができるが、現在進行系でのおかしなハウスミュージックは、Bandcampにあるのかもしれない。プロモーションビデオは、記念写真の連続で度肝を抜かれる。
Twitterのフォロワーはわずか33人で、ファンレターを書いたら、こちらが書いた文字の10倍くらいの返事が頂戴できそうなイメージだが、ジャンルそのものがアウトサイダー・アートじみているハウスの中でも、ひときわアウトサイドにある音楽である。
◆入手しておかないと精神衛生上よろしくないデトロイトテクノの傑作
話がややこしくて申し訳ないが、2011年に出た"Back In The Box"シリーズのGrobal Communicationの巻にこの曲が収録されていて、ミックスされているものしかないと思って諦めていたら、なんとミックスされていないアルバムが別に売られていたことを昨年Beatportで発見。しかし、なぜかおま国されてしまったので、物理的なディスクを手に入れるしかなく、血眼になって探し回って入手し、魂の平安が得られたのだった。
◆わりと忠実にOlivia Newton-Johnをカバーしているのに、この哀愁
Olivia Newton-Johnをカバーしてもなお、独特の哀愁が漂っていて、さすがやなと思った。また、ギターおばさんになっても最高にかっこよく、見ていて勇気づけられた。
◆緻密すぎて、電子音楽が好きでない人も感激しそうな傑作
Roter Gitterling / Dominik Eulberg (APUS APUS)
自信をもって万人におすすめできる高級テックハウス。全盛期のPlaidのようなスケールと抒情性があって最高なのだけれど、ジャケットが可愛らしくてこのレコードの存在を知った。白ジャケットだったら気づかないまま通りすぎていたのかと思うと恐ろしい。いい音楽にはいいジャケットがついていてほしい。見つけやすいので……。
ミニマル・テクノ界隈ではすでに大御所のようだけれども、同じテクノでも、少しでも自分の好きなジャンルと違うジャンルだと知らないまま過ごしてしまうもので、今回のように、作風が変わってから初めて「この人すごいけど誰?」と騒ぎはじめてしまい、少々恥ずかしい。ミニマル・テクノで名を馳せてきただけあって、細部の作りこみがすばらしい。
◆ニューウェーブの残党が自分に言い訳しながら聴ける名作
A Winter In Los Angeles (Feat. Private Agenda) / Massimiliano Pagliara (Live At Robert Johnson)
このようにニューウェーブに別時代の音楽を組み合わせてくれると、オッサンとしては「これは懐古趣味ではないんだぞ」と自分に言い聞かせることができて、精神的に非常に助かる。
以上、「2018年はこんな時代だった」などとまとめられるような聴き方はしていなかったのだけれど、今年もすでにいろんな音楽を聴いて感動しているので、楽しい一年になりそうだと思っている。
70年代の若者を気取ってそばの超大盛りを食べて気持ちよかったという話
雑多なデコレーションを見ると、「ここって都内?」という気持ちになる。(注:非都民の方のために解説しておくと、東京都民にとって、都内を感じさない都内は旅行をした気持ちになれて、泣いてしまうのである)
事前に、この店の盛りそばは、並以外に、「メガ盛り」と「ちょいメガ!盛り」があることを把握しており、メガ盛りは8人前と聞いていたので、さすがに無理だなと思ってパスしたのだが、ちょいメガ盛りなら5人前で麺は900グラムとのことで、つけ麺600グラムなどの経験が過去に豊富にあったため、プラス300グラム程度なら食べきれるだろうと高をくくっていたのであった。
札幌&新千歳空港近辺で生成されがちな空き時間の楽しい過ごし方
なお、世代的には、学校で釣り好きが「イトウという幻の魚が……」という話をしていたので、希少であるというイメージを持っており、なぜイトウ先生を別の水槽で紹介しないのかと思ったりもするのだが、最近は養殖されたりしているらしいので、その幻である度合いは、幻の手羽先よりもやや幻という程度なのかもしれない。
ウミネコが装置の意味を理解してそこにいるのか、単に赤い棒の上に立ちたかったのかは謎である。
次回撮るときは、どのタイミングで長い首を収納するのかに気をつけて撮りたい。
巨大な双眼鏡があり、出張のついでなんだからズームレンズなんて持っているわけないじゃんとおっしゃる方もバードウォッチが満喫できる。
出張のついでなのにズームレンズを持ってきてしまったわたしのような準備よしの人も、さらなる高倍率のズームレンズがほしくなってしまうのであった。
とくにサンクチュアリでもなんでもない川べりを歩いていると、黄ばんだ白鳥がたくましく暮らしているところを見かけた。
いまはちょうど補修中で、美しくなっているところのようで、写真のように老朽化しているところが見たいと思っている方は物足りないと思うかもしれない。
間近で見ると水蒸気がすばらしい迫力である。出張だというのに望遠レンズをカバンに忍ばせてしまった方におかれましては、ここが使いどころなので、最大のズームでご撮影のほどお願いいたします。
まるで生き物。